住まいのアトピー予防
湿度がじわじわと高まるこれからの季節にそなえて、今回は「アトピー性皮膚炎」の予防策をご紹介します。アトピーは、乳幼児から大人まで年代層幅広く発症のおそれがあるという疾患。ご家族が発症しないために、あるいは発症後の悪化を防ぐために、まずは住まいの中の注意点から学んでいきましょう。
point1室内環境によるアトピー発症は、大人にも多い
アトピー発症には、さまざまな原因が考えられます。大きく分類すると、[1]食品のアレルギー物質による発症[2]ダニやハウスダストなどのアレルギー物質による発症[3]ストレスや乾燥肌といったアレルギー以外での発症という3傾向です。乳幼児の場合、タマゴ(特に白身)などの食事摂取によって発症するおそれが強いようですが、小学生から大人にかけては特に注意していただきたいのが[2]と[3]です。つまり、ご自宅の室内環境が多分に関係する症状といってよいでしょう。気温の高い時期には、ご自宅のダニ退治とその繁殖対策をおすすめします。

■ ダニは退治されてもまだ恐い存在

■ アトピーを悪化させる原因「花粉」

ダニは住まいのアトピー発症原因の代表例。実はダニそのものよりもダニの死骸、分泌物、排泄物のほうが人体にアレルギーを起こす恐れが強いようです。布団を干してダニを退治しただけでは、まだ対策として不十分。しっかりはたいて、ダニが残したものを全面的に取り払っていく必要があります。
すでにアトピー症状がある場合、その悪化を防ぐために注意していただきたいのが花粉です。花粉といえば花粉症ですが、実は恐いのはそれだけでなく、アトピーがもたらす皮膚の痒み
(炎症)を強める恐れもあります。暖かい季節に飛ぶスギ・ヒノキ、それに秋頃のヨモギ・ブタクサの花粉にもご注意ください。
point2数字で知る、アトピー対策のポイント
ダニは50℃で20分温めると死滅するといわれます。布団乾燥機は60℃近くまで加温できますので、布団やじゅうたんのダニ退治には高い効果をもちます。ただし消費電力のことを考えると、やはり天日干しをまめに行うほうがよいでしょう。干した後、死骸その他を掃除機で吸い取る作業もお忘れなく。吸取口にストッキングをかぶせて使用すると除去率が高まります。 いっぽう床掃除をかねて掃除機を使用する際には、吸いとる時間、それに室内の換気時間もポイントです。排気で巻きあがったハウスダストも原因となりますので、掃除機がけを終えてからもしばらくは換気しましょう。扇風機を使うと換気率が高まります。
ダニが繁殖しやすい湿度は60〜85%ダニが死滅する条件は50℃の中で20分以上床の掃除機がけは1uあたり20秒掃除機がけの換気は10分から20分

夏を本番とした高温多湿環境は、エアコンによってある程度改善できます。ただし室内の湿度を機械的に管理しすぎるのも問題。このパーセンテージを参考に、掃除や天日干しをまめに行うよう心がけましょう。

布団やじゅうたんの天日干しは、日々可能な限り行うことをおすすめします。丸洗いできる場合、内部のダニや糞を8割程度除去できるのでさらに効果的です。また畳も年に1〜2回は干しておきたいところです。

アトピー対策としての掃除機がけは、素早くやるとあまり効果がでません。1uあたり20秒を目安に丁寧にかけましょう。吸った時点で大半のダニは死にますが、念のため掃除機内の処分もまめにしましょう。

掃除機がけのときは窓を開け、さらに扇風機を回して排気口からのハウスダストを追いやるのがポイントです。扇風機が2台使用できる場合は間隔をあけて設置し、風の向きを一方向に揃えて換気しましょう。

point3「ストレスの除去」は、最大のアトピー予防策
アトピーに限らず、ほとんどの病状のポイントに数えられるのが精神面(気持ち)です。人間関係、仕事、食事、睡眠、住環境・・・等々。上記項目でアレルギー物質による発症について紹介しましたが、いっぽうのストレスとは生活の全場面において生まれ得るもの。これこそが最大の発症原因といえるでしょう。その対策の第一歩は、身近な生活空間をより心地良くすることです。「ストレスをなくそう」と考えても難しいものですが、自分自身にとって心地良い空間とはどんなものであるかを見つめ直し、インテリアや部屋の構図、さらに香りなどにも凝ってみてはいかがでしょうか。

<参考> アロマテラピーでアトピー対策!

ラベンダー
鎮静作用と殺菌作用

古くから流行病予防に使われてきた、シソ科の精油。

ティーツリー
殺菌作用

免疫機能を高めるといわれる、フトモモ科の精油。

カモミール(ローマン)
かゆみ抑制作用

リンゴの甘い匂いがする、キク科の精油。

アトピー予防として効果が見込まれるアロマ作用は、@ 鎮静作用 A 殺菌作用 B かゆみ抑制作用の3つ。これらの作用をもっているアロマは、主に精油(エッセンシャルオイル)です。お試しの際は、リラックスできる部屋をお選びください。

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